明るいリビングで、ソファから立ち上がる高齢の女性を支える女性

親を老人ホームに入れるタイミング考えはじめる目安と、入居までにかかる時間

「まだ早いのではないか」「もう家では難しいかもしれない」。親の老人ホームへの入居は、多くのご家族が迷いながら考えることです。決まった正解はありませんが、考えはじめる目安と、入居までに何に時間がかかるかを知っておくと、慌てずに選ぶことができます。在宅介護のいまをデータで確かめ、決めるまでの段取りと、ご本人が迷っているときの進め方を整理しました。最後に、東急ウェリナケアの場合をご紹介します。

1|データで見る、在宅介護のいま

自宅のリビングで、車いすに座る高齢の女性を介助する高齢の女性
※写真はイメージです

厚生労働省の「2025年国民生活基礎調査」によると、介護が必要になった主な原因は、認知症(16.7%)、高齢による衰弱(15.6%)、骨折・転倒(14.6%)の順です。要介護の方に限ると、認知症が23.6%で最も多くなっています。

介護をしている人(主な介護者)は、同居の家族が46.1%で、内訳は配偶者22.5%、子18.2%、子の配偶者4.2%です。同居して介護している方の78.8%は60歳以上で、介護される方と介護する方の年齢の組み合わせでみると、ともに65歳以上が61.9%、ともに75歳以上も37.1%あります。

介護が重くなるほど、介護する方の時間は増えます。同居の主な介護者のうち、介護に「ほとんど終日」かかっている人の割合は、次のとおりです。

同居の主な介護者のうち、介護に「ほとんど終日」かかっている人の割合
  • 全体15.8%
  • 要介護329.5%
  • 要介護448.5%
  • 要介護554.2%

出典:厚生労働省「2025年国民生活基礎調査の概況」(2026年7月15日公表)。帯の長さは100%に対する割合です。

働きながら介護をしている人は364.6万人いて、介護や看護のために仕事を辞めた人は、2022年までの1年間で10.6万人でした(総務省「令和4年就業構造基本調査」)。在宅介護を続けるか、住まいを移すかは、介護される方だけでなく、介護する方の暮らしにもかかわる選択です。

2|考えはじめる3つの場面

入居を考えはじめるきっかけは、ご家族によってさまざまです。よくあるのは、次のような場面です。

  1. 1

    退院の日が決まった

    入院をきっかけに、自宅でそれまでどおり暮らすのが難しくなることがある。退院までの時間は限られる

  2. 2

    目を離せない時間が増えた

    夜中のトイレの付き添い、転倒、火の消し忘れ、薬の飲み忘れ、道に迷うなど、見守りが欠かせなくなってきた

  3. 3

    介護する方に無理が出た

    介護する方の睡眠や体調、仕事、ほかの家族の世話との両立が難しくなってきた

全国の調査では、介護付き有料老人ホームなど(特定施設)に新しく入居した方の入居前の居場所は、病院・診療所が37.6%、自宅が33.3%でした(2025年9〜10月の調査)。入院をきっかけに住まいを考えるご家族は少なくありません。

どれか1つに当てはまったから入居、というものではありません。ただ、こうした場面が重なってから探しはじめると、選ぶための時間が足りなくなりがちです。要介護度がどのくらいなら入れるか、費用がどう変わるかは要介護度別に入れる施設と費用にまとめています。

介護する方の疲れのサインを確かめたい方は、東急ウェルネスの老人ホーム紹介サービス「住まいる」のコラム介護疲れの限界サインもご覧ください。

3|入居までに、何に時間がかかるか

「STEP1」から「STEP4」へ進んだ先に「老人ホーム」の札が置かれた紙と、高齢の男性の人形
※写真はイメージです

「そろそろ」と思ってから実際に入居するまでには、いくつかの手続きがあります。時間がかかりやすいのは、次の4つです。

  • 要介護認定。まだ認定を受けていない場合は、区市町村に申請します。結果は申請から原則30日以内に出ることになっていますが、延びることもあります。認定の効力は、申請した日にさかのぼります。
  • ホーム探しと見学。資料を取り寄せ、2か所以上を見比べ、重要事項説明書を読みます。見学の予約や家族の都合を合わせるのにも時間がかかります。
  • 申込みから契約まで。申込み、面談、健康診断、入居の判定、契約と進みます。健康診断の予約や、身元引受人など立てる人の手配が必要です。
  • お金と住まいの準備。前払金を払う場合はその用意を、自宅を売ったり貸したりする場合はその段取りを考えます。

特別養護老人ホーム(特養)は、申し込んだ順ではなく、入所の必要性が高い方から入るしくみのため、地域によっては入るまでに時間がかかります。特養を申し込みながら、待つあいだの住まいを考える方法は特養と介護付き有料老人ホームの違いでご説明しています。入居の条件と、申込みから契約までの流れは有料老人ホームの入居条件と入居までの流れにまとめました。

4|「まだ早い」と感じるときにできること

入居を決めるのはまだ先でも、今のうちにできることがあります。早めに動いておくと、いざというときに選べる幅が広がります。

  • 近くのホームを見ておく。見学は入居を約束するものではありません。ご本人が元気なうちに一緒に見ておくと、希望を聞きやすくなります。
  • 重要事項説明書を取り寄せる。費用、職員の体制、入居の条件が書かれています。
  • 短い期間で試す。体験入居やショートステイで、泊まってみることができます。
  • 介護保険の手続きを確かめる。介護が必要になってきたら、要介護認定の申請や更新、区分の変更を、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談します。
  • 費用を試算する。年金と預貯金で、毎月の費用を何年続けられるかを計算しておきます。

自立の方から入居できるホーム(混合型の介護付き有料老人ホームなど)もあります。介護が必要になる前に住まいを移し、新しい暮らしに慣れておく、という選び方です。一方で、元気なうちは自宅の暮らしを大切にしたい、という考え方もあります。どちらがよいかはご本人の気持ち次第ですので、まずは選べる道を知っておくことが大切です。

5|ご本人が迷っているとき

木の床の通路で、車いすの方に付き添って歩く家族の足元
※写真はイメージです

住み慣れた家を離れることに、ためらいがあるのは自然なことです。説得しようとする前に、何が気がかりなのかを聞いてみてください。知らない人と暮らすこと、お金のこと、家族に見放されるように感じること。不安の中身によって、確かめることが変わります。

言葉で説明するより、一緒に見学に行き、食事や部屋を見てもらうほうが伝わることもあります。体験入居やショートステイで短く試してみるのも一つの方法です。ケアマネジャーや地域包括支援センターなど、家族以外の人から話してもらうと受け止めやすくなることもあります。伝え方の工夫は、住まいるのコラム親が施設入居を拒否したらにまとめています。

入居は、ご本人の暮らしを決めることです。急ぐ事情があるときも、ご本人が納得して移れるように、できる範囲で選ぶ過程に加わってもらうことをおすすめします。

6|家族で話し合っておきたいこと

入居を考えはじめたら、ご本人とご家族で、次のことを話し合っておくと、ホームを探すときに迷いにくくなります。

  • ご本人の希望。どこで、どう暮らしたいか。続けたいこと、大切にしたいこと。
  • 費用。年金と預貯金でまかなうか、自宅をどうするか。誰がお金を管理するか。
  • 場所。家族が通いやすいか、住み慣れた地域か。
  • 医療。持病やかかりつけ医、いま受けている医療的なケア。
  • 役割。身元引受人を誰にするか。きょうだいで、連絡や費用をどう分けるか。
  • 時期。いつごろまでに決めたいか。急ぐ事情があるか。

親のお金の管理や、きょうだいでの分担については、住まいるのコラム親のお金の管理、親の介護が私ばかりになったらもご覧ください。

東急ウェリナケアの場合

東急ウェリナケアの旗の台・自由が丘・尾山台は、3ホームとも介護付有料老人ホーム(一般型特定施設入居者生活介護)で、自立の方から、要支援・要介護の方まで入居いただけます。ご入居の時期を決めていない段階のご相談やご見学も、歓迎しています。

  • ご見学。ご本人がお越しになれない場合は、ご家族だけのご見学でも構いません。見学の見方は入居までの流れと見学の見方にまとめています。
  • 体験入居。3ホームとも、体験入居のご要望にお応えしています。日数や費用はホームとお部屋の状況によりますので、お問い合わせください。
  • ショートステイ。旗の台では、介護保険を使わない自費のショートステイを、2泊3日から最長29泊30日までご用意しています。ご家族の外出や休息のほか、入居前のお試しにもお使いいただけます(ショートステイのご案内)。
  • お急ぎの場合。退院の日が決まっているなど、お急ぎの事情があるときは、最初のご相談でお知らせください。

ご相談は、お電話(旗の台 0120-068-109・自由が丘 0120-335-109・尾山台 0120-626-109。いずれも受付10:00〜17:30・無休)か、資料請求・見学予約のフォーム(旗の台・自由が丘・尾山台)から承ります。3ホームの違いは3ホームの比較でご覧いただけます。

出典と確認日

この記事の内容は、2026年10月13日に、次の資料で確認しました。

入居のご相談

受付時間 10:00〜17:30(無休)