東急ウェリナケア旗の台の共用スペースで、車いすの入居者に付き添うスタッフ

介護付き有料老人ホームとは住宅型・サ高住との違いと、向いている人

介護付き有料老人ホームは、都道府県などから介護保険の「特定施設入居者生活介護」の指定を受け、ホームの職員が介護を行う有料老人ホームです。介護保険の自己負担は要介護度ごとの定額で、介護が重くなっても費用の見通しを立てやすいのが特徴です。住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)との違いは、介護を誰が、どの契約で提供するかにあります。

介護付き有料老人ホームとは

車いすの高齢の男性の手をとり、そばで話しかける介護スタッフ
※写真はイメージです

有料老人ホームは、老人福祉法にもとづく高齢者の住まいです。高齢の方が入居し、①食事の提供、②入浴・排せつ・食事の介護、③洗濯・掃除などの家事、④健康管理のうち、いずれかのサービスを受けられる施設をいいます。開設するには、都道府県などへの届出が必要です。

有料老人ホームのうち、介護保険の「特定施設入居者生活介護」の指定を受けたものが介護付き有料老人ホームです(「介護付有料老人ホーム」とも書きます)。指定を受けていないものは、住宅型有料老人ホームと呼ばれます。介護付きでは、入浴・排せつ・食事などの介護、機能訓練、療養上の世話を、ホームの職員が介護保険のサービスとして行います。「介護付」と表示できるのは、この指定を受けたホームだけです。

全国には、介護付き有料老人ホームが4,464か所(定員約27.5万人)、住宅型有料老人ホームが12,061か所(定員約37.0万人)あります(2023年6月30日時点。サービス付き高齢者向け住宅を除く)。

なお、2026年6月に法律が改正され、中重度の要介護の方などを受け入れる有料老人ホームには、都道府県などへの登録制が導入されることになりました。施行は公布から2年以内で、具体的な基準はこれから定められます。

出典:厚生労働省「有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会」第1回(2025年4月14日)資料3「有料老人ホームの現状と課題・論点について」2・4・5ページ、有料老人ホーム設置運営標準指導指針、社会福祉法等の一部を改正する法律(令和8年法律第51号、2026年6月25日公布)

人員の基準:要介護の方3人に1人以上

介護付き有料老人ホームは、介護保険の基準で職員の数が決められています。主な基準は次のとおりです。

職種基準
管理者1人
生活相談員入居者100人に1人以上
看護職員と介護職員(合計)要介護の方3人に1人以上(要支援の方は10人に1人以上)
うち看護職員入居者30人までは1人以上。30人を超えると、50人ごとに1人を加える
うち介護職員常に1人以上(夜間も含む)
機能訓練指導員1人以上
計画作成担当者(ケアマネジャー)1人以上(入居者100人に1人を標準)

※ 人数は常勤換算です。2024年4月からは、見守り機器の活用など生産性を高める取り組みで一定の要件を満たすホームについて、「3:1」を「3:0.9」とする特例が設けられています。
出典:指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第175条、同資料4ページ

「3:1」は、職員の人数を常勤に換算した比率で、24時間を通じた平均です。夜間はこれより少ない人数で見守るのがふつうなので、見学では「夜勤は何人ですか」と時間帯で聞いてみてください。基準より多くの職員を置いているホームは「2.5:1」「2:1」のように表示し、その人件費を「上乗せ介護費用」として月額に含めるのが一般的です。

入居者10人あたりの看護・介護職員数の目安(常勤換算)
  • 国の基準(3:1)約3.3人
  • 自由が丘・尾山台(2:1以上)約5.0人
  • 旗の台(1.75:1以上)約5.7人

「入居者の数 ÷ 比率」で計算した目安です。常勤換算・24時間を通じた平均で、夜間はこれより少ない人数で見守るのがふつうです。夜勤の人数は、時間帯を分けて聞いてください。

費用のしくみ:介護保険の自己負担は要介護度ごとの定額

介護付き有料老人ホームの費用は、次の3つに分かれます。

  • 入居時の費用:前払金(家賃の前払い)や敷金。前払金のない月払いのプランを選べるホームも多くあります
  • 毎月の費用:家賃(家賃相当額)、管理費、食費、上乗せ介護費用など
  • 介護保険の自己負担:要介護度ごとに1日あたりの単位数が決まっている定額制(2024年度の報酬で、要介護1が542単位、要介護5が813単位。体制などに応じた加算がつく)。所得に応じて1割から3割

3つめが、介護付きのいちばんの特徴です。住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)では、訪問介護やデイサービスを使った分だけ介護保険の自己負担がかかり、要介護度ごとの上限(区分支給限度基準額)を超えた分は全額が自己負担になります。介護付きは、どれだけ介護を受けても、介護保険の自己負担は要介護度ごとに決まった額(体制に応じた加算を含む)です。介護が重くなっても、費用の見通しを立てやすいのが特徴です。

一方、介護と医療の自己負担を除いた月額費用の平均は、介護付きが261,510円、住宅型が118,020円、サ高住(特定施設でないもの)が153,952円です(同資料104ページ)。住宅型やサ高住は、ここに介護サービスの自己負担を足してから比べる必要があります。前払金の読み方は有料老人ホームの前払金で、種類ごとの費用の相場は東急ウェルネスの老人ホーム紹介サービス「住まいる」の老人ホームの費用相場と内訳でご説明しています。

住宅型有料老人ホーム・サ高住との違い

介護を誰が、どの契約で行うか

介護付き有料老人ホーム

入居者契約は1つホーム住まい・食事・介護を一体で提供

介護保険の自己負担は、要介護度ごとの定額

住宅型有料老人ホーム
サービス付き高齢者向け住宅

入居者住まいの契約ホーム・住宅住まい・食事・見守りなど
入居者介護の契約(別に)外部の介護事業所訪問介護・デイサービスなど

介護保険の自己負担は、使った分。要介護度ごとの上限を超えた分は全額自己負担

3つの違いを一覧にしました。いちばん大きな違いは、介護を誰が、どの契約で提供するかです。

介護付き有料老人ホーム住宅型有料老人ホームサービス付き高齢者向け住宅
よりどころの法律老人福祉法(届出)と介護保険法(特定施設の指定)老人福祉法(届出)高齢者住まい法(登録)。食事などを提供する場合は有料老人ホームにもあたる
介護を行うのはホームの職員外部の事業所(訪問介護・デイサービスなどと個別に契約)外部の事業所(同左)
介護保険の自己負担要介護度ごとの定額使った分。上限を超えた分は全額自己負担使った分。上限を超えた分は全額自己負担
職員の基準要介護の方3人に看護・介護職員1人以上。夜間も1人以上提供するサービスに応じた体制(介護職員の数の基準はない)安否確認と生活相談の担当者が、原則として夜間を除いて常駐
居室の基準原則個室個室で1人13㎡以上(標準指導指針)原則25㎡以上(共用の居間・食堂などが十分なら18㎡以上)
月額費用の平均261,510円118,020円153,952円
全国の数4,464か所12,061か所8,222か所

※ 月額費用の平均は、介護・医療サービスの自己負担を除いた額。サ高住は特定施設の指定を受けていないもの。全国の数は、有料老人ホームが2023年6月30日時点(サ高住を除く)、サ高住が2023年9月30日時点。
出典:同資料4・5・104ページ

月額費用の平均(介護・医療サービスの自己負担を除く)
  • 介護付き有料老人ホーム261,510円
  • サービス付き高齢者向け住宅153,952円
  • 住宅型有料老人ホーム118,020円

住宅型とサ高住は、ここに介護保険の自己負担(使った分)が加わります。サ高住は特定施設の指定を受けていないもの。出典:厚生労働省「有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会」第1回(2025年4月14日)資料3 104ページ。介護・医療サービスの自己負担を除いた額

住宅型やサ高住でも、同じ建物や近くの事業所から介護を受けられることが多く、暮らしの様子は介護付きと変わらない場合もあります。ただし国の方針では、サ高住などの入居者に対して必要以上の介護サービスを提供する、いわゆる「囲い込み」が課題とされ、対策が検討されています。住宅型やサ高住を考えるときは、ケアプランを誰が作るのか、介護の事業所を自分で選べるのかを確かめておくと安心です。

サ高住との違いはサ高住と有料老人ホームの違いで、特養やグループホームを含めた全体像は東急ウェルネスの老人ホーム紹介サービス「住まいる」の老人ホーム・高齢者向け住宅の種類で詳しくご説明しています。

介護専用型と混合型

介護付き有料老人ホームは、入居できる方によって2つに分かれます。

  • 介護専用型:入居者が要介護の方(とその配偶者など)に限られるホーム
  • 混合型:要介護の方に加えて、要支援の方や自立の方も入居できるホーム

混合型でも、自立の方まで受け入れるかどうかはホームによって違います。入居の時点で自立の方を受け入れるかは、パンフレットや重要事項説明書に書かれています。

自立の方も入居できるホームは、元気なうちに入居して、介護が必要になってもそのまま住み続けたい方に向いています。自立の方は介護保険の自己負担がかからないかわりに、見守りや生活支援の費用が月額に含まれるのが一般的です。

介護付き有料老人ホームが向いている人

  • 介護が重くなっても、住み替えずに同じホームで暮らしたい
  • 夜間も含めて、職員の見守りがある環境で暮らしたい
  • 介護保険の自己負担を定額にして、毎月の費用の見通しを立てたい
  • ご家族が遠方に住んでいる、または介護の負担を減らしたい

反対に、次の点には注意が必要です。

  • 介護はホームの職員が行うため、入居前から使っていたケアマネジャーやデイサービスを、介護保険でそのまま使い続けることは原則できません
  • 月額は、住宅型やサ高住より高くなりやすい
  • 医療的なケアや看取りにどこまで対応するかは、ホームによって違う

医療の確かめ方は医療ケアが必要な方の老人ホーム選びに、見学で見るところは老人ホームの選び方・探し方にまとめています。

東急ウェリナケアの場合

東急ウェリナケアの3つのホーム(旗の台・自由が丘・尾山台)は、いずれも介護付有料老人ホーム(一般型特定施設入居者生活介護)です。要支援・要介護の方に加えて自立の方も入居できる混合型で、満70歳以上の方が対象です(自由が丘は原則として満70歳以上)。

旗の台自由が丘尾山台
介護・看護職員の体制1.75:1以上2:1以上2:1以上
上乗せ介護費用(月額利用料に含む)118,250円107,000円96,000円
介護保険の自己負担(要介護3・1割負担・30日)26,964円27,111円27,111円

※ 体制の「1.75:1以上」「2:1以上」は、要支援・要介護の方1.75人または2人に対して、介護・看護職員が常勤換算で1人以上いることを示します。金額は2025年10月1日時点(旗の台)と2025年11月1日時点(自由が丘・尾山台)のものです。自立の方は、上乗せ介護費用のかわりにヘルスサポート費(旗の台162,963円、自由が丘184,000円、尾山台175,000円)がかかります。

3ホームとも、看護師と介護スタッフが24時間常駐しています。費用の全体は東急ウェリナケアの費用で、ホームごとの違いは3ホームの比較でご覧いただけます。

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